カンヌ留学は魅力的な反面、意外な落とし穴も!!知っておきたい魅力とデメリットとは
「カンヌ国際映画祭」でおなじみのカンヌは、フランス南東部に位置する街です。地中海に面し、リゾート地で有名なコート・ダジュール地域の中にあります。
青い海に浮かぶ白いヨット、カジノや豪華ホテルが建つ街は観光やレジャー先としても人気が高く、ハリウッド俳優がおしのびで訪れるほど。
このページではそんな魅力あふれるカンヌ留学のメリット・デメリットや費用などについて詳しくご説明します。
カンヌが留学生に人気の理由
「カンヌ国際映画祭」で有名なカンヌへの留学には、どのようなイメージをお持ちでしょうか?カンヌ留学の人気の理由を探ってみましょう。
カンヌの基本情報
まず、カンヌの基本情報から見ていきます。
- フランス南東部のコート・ダジュール地域圏にある都市
- 人口は約7万人
- 年間を通して温暖な気候
- カンヌ国際映画祭で有名
- 日本からの直行便がない
- 年間190万人の観光客が訪れる
小さな田舎町が高級別荘地に変化
もともとカンヌは地中海に面した小さな農漁村でした。19世紀の中ごろ、その田舎町にイギリスの貴族で首相だったヘンリー・ブルーム男爵が旅の途中で立ち寄り、別荘を建てました。それをきっかけに次々と貴族が訪れて別荘を持つようになり、カンヌは高級別荘地として知られるようになりました。
さらに終戦後の1945年にフランス政府が映画祭の開催地にカンヌを選んだことで、一躍世界中にその名が知れわたりました。
カンヌが留学先として人気が高い理由
カンヌはコート・ダジュールというリゾート地の中にあります。コート・ダジュールにはカンヌ、ニース、マントン、モナコ公国などがあります。コート・ダジュールは「紺碧(こんぺき)海岸」という意味がありますが、その言葉通り青い海、白いヨット、明るい日ざしが世界中の観光客を魅了しています。
街の中には高級ホテルやレストラン、ブティック、カジノなどが並び、ピカソ美術館など芸術も楽しめます。
勉強だけでなく、娯楽や風景を楽しめるところがカンヌ留学の人気の理由だと言えるでしょう。
また、映画俳優やスポーツ選手など有名人と出会う可能性が高い点もカンヌ留学の楽しみでもあります。
カンヌ留学6つの魅力と5つのデメリット
カンヌ留学の魅力をもっと深く掘り下げてみましょう。次のように多くの魅力があります。
- 治安がいい
- アウトドアスポーツが楽しめる
- 観光客が多く、多国籍の言語に触れられる
- 食事や買い物が楽しめる
- カンヌ国際映画祭の時期には多くの有名人が訪れる
- 温暖な気候で過ごしやすい
カンヌは治安がいい!
カンヌは市が主体となってテロ対策に取り組んでいます。これはフランスでも初のことで、テロ対策として市が5年間で500万ユーロの予算を設けました。主な取り組みは次の通りです。
- イベント会場や通学路、港湾施設などの警備強化
- 繁華街の防犯カメラの設置
- 学校と警察をつなぐホットラインの設置
- 各種インフラ整備
留学で不安なのはテロですが、こういった取り組みがあると安心ですね。
アウトドアスポーツが楽しめる
カンヌ近郊には多くのゴルフ場があります。また、カンヌ市はBoccacabanaと呼ばれる5.2Kmの遊歩道やピクニックエリアの整備などを行いました。
これにより、市民だけでなく留学生、観光客が気軽にアウトドアスポーツやレジャーを楽しめるようになっています。
市民が街づくりに参加
このようなカンヌ市のテロ対策やアウトドアスポーツ環境の整備などの取り組みは、市の議会だけでなく多くの市民が話し合いに参加しているのが特徴です。
なんと市民の約3%にあたる人が話し合いに参画し、事業を進めているそうです。
観光客が多く、多国籍の言語に触れられる
カンヌがあるコート・ダジュールエリアは観光名所であり、世界でも有数の別荘地、リゾート地でもあります。
それだけにさまざまな国の人が観光やリゾートで訪れています。街中を歩くだけでも多国籍の言語に触れられるは留学としてとても魅力あることでしょう。
食事や買い物が楽しめる
カンヌ国際映画祭の会場となるパレ・デ・フェスティバル・エ・デ・コングレのあるクロワゼット通りには高級ホテルが並び、その通りと平行しているアンチーブ通りにはブティックやレストランがたくさんあります。
高級な店ばかりでなく、気軽に入れる店も多いので留学中に楽しんでみましょう。
カンヌ国際映画祭の時期には多くの有名人が訪れる
カンヌ国際映画祭は毎年5月に開催されます。開催期間中は世界中から多くの映画スターやスタッフ、マスコミ関係者などが集まり、市内はお祭り騒ぎになります。
この時期は世界3大マーケットのひとつである国際見本市も開催されるため、さらに人の動きが激しくなります。
市内の映画館ではさまざまな映画が上映されますし、有名人と出会う機会も多くあります。そういった意味でも刺激のある土地だと言えます。
温暖な気候で過ごしやすい
カンヌは地中海気候で、冬でもパリのように気温が下がることはありません。温暖な気候なので過ごしやすい点も、カンヌ留学の大きな魅力です。
カンヌ留学5つのデメリット
カンヌ留学のデメリットも知っておきましょう。
直行便がなく、行くのに不便
日本からカンヌへの直行便がないため、パリなどを経由してニースのコート・ダジュール空港に行き、そこからカンヌに向かいます。コート・ダジュール空港からカンヌまではバスで45分ほどです。
日本から行くには時間がかかり、ちょっと不便です。
遊びやショッピングの誘惑が多い
カンヌは刺激が多い街で、ブティックやレストラン、カジノなどがたくさんあります。それだけに誘惑が多く、「ついお金を使い過ぎてしまった」「勉強をする時間が取れなかった」ということになるので注意が必要です。
狭い街なので飽きるのが早い
カンヌの街はそれほど広くはありません。最初は何もかもが目新しく刺激的に映りますが、何日も滞在していると飽きてくる可能性があります。
ただ、観光で行っているのではないので、留学の目的意識をしっかりと持って向かうようにしましょう。
語学学校の数が少ない
カンヌはそれほど大きな街ではありません。そのため、語学学校の数が少ないというデメリットがあります。
南フランスで留学を考えている人はニースやマルセイユ、モンペリエなども視野に探すのもひとつの方法です。
カンヌ国際映画祭の時期は物価が高騰する
カンヌ国際映画祭は5月中ごろから2週間にわたって開催されますが、その時期にはホテルの宿泊料金は通常の2~3倍にもなります。
また、飲食店はリゾート地という土地がら、他の地方都市よりも高めです。
カンヌ留学の費用はどれくらい?
では、実際にカンヌ留学ではどれくらい費用がかかるのでしょうか。次の項目について見ていきましょう。
- 渡航に関する費用
- 滞在費
- 生活費
- 学費
- その他諸費用
カンヌ留学の渡航に関する費用
まず、渡航に関する費用として、次のものがかかります。
内訳 | 費用 |
---|---|
航空券 | 東京→カンヌ(片道)6万円~9万円 |
海外旅行保険 | 留学生賠償責任補償付き (3ヶ月)約38,000円 |
ビザの申請費用 | 学生ビザ(90日を超える場合) 99ユーロ(約12,870円) (90日以内の滞在は不要) |
(1ユーロ=130円で計算しています)
カンヌ留学は海外旅行保険を忘れずに!
カンヌは勉強以外にマリンレジャーなど誘惑がたくさんあります。慣れない海外の土地でケガや病気になると大変です。
特にフランスの医療費は日本よりも高いため、海外旅行保険には必ず加入しておきましょう。
90日を超える滞在はビザが必要
フランスでは90日以内の滞在はビザが不要です。90日を超える場合でも、通常の語学留学(ディプロムや資格取得が目的ではない場合)は「ビジタービザ」を申請します。費用は99ユーロです。
カンヌ留学の滞在費
カンヌ留学の滞在は次の方法があります。
- 学生寮
- ホームステイ
- アパートホテル
よく利用されるのは学生寮かホームステイです。ホームステイも学校と提携しているので、紹介してもらえます。
一方、アパートホテルは費用がかなりかかります。
それぞれの宿泊先の1ヶ月の費用を比べてみました。
宿泊先 | 1週間の費用 | 4週間の費用 |
---|---|---|
学生寮 (2人部屋) (※1:食費は別料金) |
239ユーロ (31,070円) |
824ユーロ (107,120円) |
ホームステイ (2人部屋・朝食付き) (※2) |
212ユーロ (27,560円) |
700ユーロ (91,000円) |
アパートホテル (1人部屋・食事なし) |
約7万円~13万円 | 約23万円~30万円 |
(1ユーロ=130円で計算しています。)
※1:学生寮の食費は朝食が28ユーロ/週、昼食70ユーロ/週、夕食63ユーロ/週が別途かかります。
また、個室にすると1週間あたり92ユーロ加算されます。
※2:ホームステイの場合、個室にすると1週間あたり49ユーロ、夕食をつけると63ユーロ/週が加算されます。
カンヌではホテルやアパートホテルはかなり金額が高くなるため、選択肢からは外して考える方がいいでしょう。
カンヌ留学で必要な生活費
カンヌは物価が高い地域です。外食をする場合はランチが1500円、ディナーが2500円が相場と言われています。
また、自炊をする場合でも日本食の材料はかなり高くなっています。現地の安い食材を使って自炊をするか、学生寮やホームステイ先の食事を利用する方がいいでしょう。
ここでは学生寮の食費を元に計算してみました。
学生寮の食費は朝食が28ユーロ/週、昼食70ユーロ/週、夕食63ユーロ/週が別途かかります。
- 朝食……28ユーロ/週(112ユーロ/4週間)
- 昼食……70ユーロ/週(280ユーロ/4週間)
- 夕食……63ユーロ/週(252ユーロ/4週間)
これらを合計すると、朝・昼・夕食の4週間分は644ユーロ(83,720円)になります。外食や飲み物を買う費用も含めると、1ヶ月の食費は9万円で考えてみましょう。
さらに交通費や日用品などを2万円かかるとみて、1ヶ月の生活費は11万円ほど必要ということになります。
カンヌ留学の学費
カンヌで有名な語学学校Campus International de Cannesには多くのコースがありますが、その中でも一般的な「スタンダードコース」の学費をご紹介します。
「スタンダードコース」は1レッスン45分で1週間に18レッスン行われます。このコースの1週間の学費は297ユーロ(38,610円)、4週間の学費は872ユーロ(113,360円)となっています。
(1ユーロ130円で計算しています。)
これ以外にもさまざまなコースがあります。フランス語教師研修は2週間で799ユーロ(103,870円)、ビジネスフランス語コースは2週間で1950ユーロ(253,500円)、午前中は料理学校で授業を受け、午後は同校でフランス語のレッスンを受けるコースは2週間1190ユーロ(154,700円)などとなっています。
目的に合わせてコースを選んでみましょう。
カンヌ留学1ヶ月の費用は約36万円
これらの情報を元にカンヌ留学で1ヶ月にかかる費用は次のようになります。
- 滞在費……824ユーロ(107120円≒11万円)(学生寮の場合)
- 生活費…約11万円(食費・日用品など)
- 学費…12万円
- 交通費その他…2万円
これらの合計を見ると1ヶ月で約36万円かかることになります。
外食が増えると食費がかさむ
上の試算は学生寮で食事を提供してもらった場合の金額ですが、外食が増えるとさらに食費がかさみます。
また、個室を希望したり、アパートホテルを借りたりするとどんどん費用がかかるので節約できるところは節約して、出費を抑えるようにしましょう。
渡航費やレジャーの費用も必要
渡航費や海外旅行保険、生活用品の購入などの初期費用が別途かかります。さらに休日に遊びに行く場合の費用も必要です。
特にカンヌはショッピングやレジャーなどの誘惑が多い街なので、予算を多めに見ておくか、遊びは我慢して勉強に集中するといった姿勢を貫くことが大切です。
カンヌ留学におすすめのエージェント
カンヌ留学は語学学校の数が少ない上に物価が高いという悩みがあります。カンヌで学ぶ場合はしっかりしたエージェントに相談しながら進めましょう。
いくつかの留学エージェントをご紹介します。
アフィニティ
アフィニティはフランスをはじめイギリス、イタリア、ドイツなどの留学を対象にしている留学エージェントで、次のようなサポートがあります。
- Skypeやメールでの留学前の無料カウンセリング
- 留学プランの提案
- 入学手続き、授業料の支払い、滞在先の手配など
- 渡航(航空券、海外旅行保険、空港の送迎など)に関するサポート
- 現地でのサポート
特に現地での「24時間緊急電話連絡サポート」は、慣れない海外生活で相談できる窓口としてとても助かります。
また、アフィニティが紹介している語学学校は、すべてスタッフが定期的に訪問してその内容を確かめています。それだけに安心できます。
フランス語の修得だけでなく、フランスの大学進学や専門留学、アートやデザインなど芸術に関する留学のサポートもしています。
「こんなことがやりたい!」ということがあれば、どんどん聞いてみましょう。
ブリッジ留学サポートセンター
ブリッジ留学サポートセンターはムダなサービスを省いて必要なものだけをきちんと提供するという姿勢で対応しています。
もちろん事前のカウンセリングや出発前オリエンテーション、学校の入学手続き、滞在先の手配など必要なサポートはすべてついていますが、不要なサービスをセットにして費用の上乗せをするということがないので、安心して相談できます。
カンヌ留学 まとめ
カンヌはフランス南部のコート・ダジュールというリゾート地の一角にあります。ニースと並んで世界的にも有名な土地で、高級ホテルやセレブの別荘などが建ち並んでいます。
5月にはカンヌ国際映画祭が開催され、世界中から映画スターや監督、スタッフ、そしてそれを取材するマスコミ関係者が集まってきます。街は一気に活気づき、にぎやかになります。
そんな華やかな街・カンヌはリゾート地ということもあって、物価が高めです。また、ショッピングやカジノ、マリンレジャーなどの誘惑が多い場所でもあります。
カンヌに留学する際には、目的意識をしっかり持って周囲の雰囲気に流されないようにしましょう。
自分で手続きをするのが不安な場合は留学エージェントを利用するのがおすすめです。